第2回大正義オフにいきました

 三月十日、とあるオフ会に参加するべく東京へ向かう。そう、第2回大正義オフである。3月と言えどまだまだ気温は低い。僕は思わず声を漏らした。

「寒い」

空港行きのバスがでている場所までスーツケースをひいていく、しかし道にはまだ雪がつもっており僕の行く手を阻む。スーツケースが言うことを聞かない。それはまるでジムバッジを獲得する前の高レベルポケモンのようだった。途中のコンビニでいつも愛飲しているコーヒーを買い、バスに乗車した。

 バスの中でのことはなにも覚えていない。乗車してすぐ寝てしまったからである。なぜなら前日眠ることができなかったからだ。オフが楽しみで寝れなかったのか、絶対に寝過ごすことができないから寝なかったからなのか、理由は定かではない。何はともあれ無事に空港に到着、バス代を払う、1030円。昔は1000円ちょうどであったのだが、いつからかの値上げで1030円になってしまった。僕は心の中でこうつぶやいた。

「世知辛い世の中だ」

 空港に到着し手早くチェックインを済ませる。このへんは手慣れたものだ。ここで知り合いのAに頼まれてた十勝豚丼のたれを探す。探しはじめたその刹那、目の前に見慣れた光景が広がった。いつも買い物をしている店だ。いつもの店に足を踏み入れ十勝豚丼のタレを探す。「あった」。迷うことなく購入を行った。店員さんが割れないようにと簡単ではあるが紙で包んでくれた。北海道の気温は寒いが人の心は温かかった。

 飛行機に搭乗した際、いつも楽しみにしていることがある。それはとなりに座ってくる人だ。旅の醍醐味でもある知らない人との交流、となりがきれいなお姉さんにならないかといつも心の中で思っている。しかし現実は非情であった。となりに座ったのはかなり年配のおばさん。くっせぇ~。俺好みでないもの。チェンジ。僕は心を無にし、眠りについた。

 成田空港に到着。ここは過去にも訪れたことがあった。僕は軽い足取りで悲報な知り合いが待つ待ち合わせの場所へ向かう。集合時間に少し遅れってしまったもののまだだれも待ち合わせ場所に到着していなかった。「・・・・」。少し待つと前述の悲報な知り合いのJがやってきた。

「チン毛~~~」

僕は思った「悲報だ」。彼とは1年ぶりの再会だろうか、あいかわらず悲報だ。しばらくして悲報な知り合いその2のPがやってきた。

「うん毛~~~」

「悲報やん」

「ギエエエエエエエエエ!!!」

「ピヨッ!」

僕は思った。

 

「悲報だ」

 

悲報であるがわりと長い付き合いだ、僕たちは悲報な気持ちをぐっと抑え、ラーメン屋に向かった。そこは過去にも訪れたことがあるがやはりうまい。完飲。

その後、ゲームセンターで遊ぶことになった。金を湯水のごとくあの大きな箱の中にいれていく、*某アニメのキャラのぬいぐるみを獲得。1700円。とてもかわいい。俺好みのもの。その後オタク友達であるOとRと合流した。

「ブヒッ」「○○ちゃんかわいいいいぃぃぃ」

キツい、キツい

僕、J、P、O、Rのメンツでラーメンとカラオケに行った。悲報とオタクに囲まれ非常に肩身がせかった。しかし知り合いと遊ぶのは楽しいものであった。

 遠征でやはり問題となるのが宿である。今回はPが家に泊めてくれた。Pは悲報of悲報といっても過言ではないが、今回ばかりは感謝せざるをえなかった。P邸に向かう途中のコンビニ、僕はなぜか無意識のうちにGooglePlayCardを片手にレジに並んでいた。自分でも何をしているか理解できなかった。ビール、つまみ、GooglePlayCardのはいったビニール袋を片手にP邸に向かった。それから先は何も覚えていない。数分後に意識が戻ったと思ったらただの紙切れとなったGooglePlayCardだけが僕の手元に残っていた。

「うわあああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!ふぇいうげふぁぴうgfぷgf」

後に話を聞くと、僕は悲痛な叫びをあげ気を失っていたみたいだ。その数分後、僕はなぜかコンビニにいた。何度も何度も言うが僕は再び気を失った。

 

「プロデュ↑ーサーさん!」

 

僕のスマホから声が聞こえた。

「!!!!!!!」

気を失っている間にJがなにかいろいろやってくれていたみたいだ。Jには今でも感謝している。

 

 三月十一日、さらなる悲報軍団が集まってきたのでスポッチャと焼肉。ヒホウヒホウヒホウのオンパレード。ただただ悲報であった。

 

 三月十二日、今回の遠征の一番の目的であるオフ会の開催日である。体調も万全、意気揚々と会場に乗り込んだ。

「ゴゴゴゴゴゴ・・・」

海軍大将や四皇の覇気に押しつぶされそうになった。

なんやかんやあり開会式も終わり予選が始まった・・・!

 1戦目、最初のターンで相手のポケモン2体落とし勝ちを確信した僕「フンフフ~ン♪」。鼻歌を歌いながらノリノリで勝利、ウキウキであった。しかし落とし穴があったことに気が付いた。これはチーム戦である。1人が勝っても残り2人が負ければ勝利にはならないのである。ところで僕のチームメイトを紹介しておかなければならない。

 

ぐれい

ニート

・前日にパーティを組み対戦もしない

・ヤニカス

シャンクス

・中折れ

・ヤニカス

・四皇

まともな奴がいない。嫌な予感はしていたがやはり2人は負けた。俺は思った。

「ダメだ・・・・・」

この後にはさらなる強豪たちが待ち受けている。もうだめだ。

2戦目、勝利。チームメイトもがんばってくれたみたいでなんとかチームも勝利。

「ま、危なかったな」

俺は心の中でつぶやいた。

3戦目、全員勝利。

「・・・・・」「いけるかも・・・」

前日にもポケモンをやらないぐれい。悲報のシャンクス。勝てる気はしていなかったが、闇の中に一筋の光が刺した。

4戦目、敗北。この日ノリにノっていたのでショックが大きかった。チラリと横を見る。そこいは思いもよらぬ光景が広がっていた。悲報2人が勝利していてチームとして勝利をしていた。僕は確信した。

「行ける!!!!」

その後も勝利かさね無事に予選を突破。ぐれいさんも個人5-2と、全然ポケモンをやってなかったのにもかかわらず圧倒的なセンスを見せつけてくれた。正直にバカにしていたので謝らざるをえなかった。おむう一派からは3チーム出場しており、1チームはおしくも敗退してしまったが、僕のチームである「シンタロウ軍団」と「狂気の多田裕也軍団」は予選を抜けることができた。

「うんち」「ちんぽ」「キンタマ

狂気の多田裕也軍団のメンバーであるSの喜ぶ声が会場にこだました。

 決勝トーナメント1回戦、チーム全員敗北。おむう一派の残りチームは狂気の多田裕也軍団だけとなってしまった。僕には見守ることしかできなった。敗北をした僕は気を失っていた。何度目だろうか。

目が覚めると、狂気の多田裕也軍団が優勝していた。「さめさん、ぱらすさんおめでとう」

二次会いろんな人とお話をした。結構飲んだ気がする気がするが頭痛もなく酔わなかった。

「ま、余裕と言ったところか」

またまた心の中で呟く。

しかしチームメイトのシャンクスがでろんでろんに酔っていた。その姿を見て僕は師匠の言葉を思い出した。「酒は飲んでも呑まれるな」

その後カラオケで爆睡。目覚めた僕たちは帰路についた。

 三月十三日、睡眠、睡眠、睡眠、ひたすら寝ていた。目覚めてからあげ食べ放題の店へ、ビール2杯目強烈な睡魔が僕を襲った。

「Zzz....」

その刹那、ゴオゥ!!っと胸の内から何かが込みあがってきた。トイレにかけこむ。

「くぁwせdrftgyふじこlp」

今まで食べてきたからあげが逆流してきた。くっせぇ~。俺好みでないもの。

 三月十四日、うまいという有名なラーメン屋へ。大盛り、俺好みのもの。

その後そのまま空港へ移動、遠征期間の間遊んでくれた人々と感動の別れをとげた。

 飛行機に搭乗、ここで楽しみだったのが、前にも書いたがとなりに誰が座ってくるかどうかである。ソシャゲでガチャをひく前の気分だ。

ガラガラガラガラガラ...N普通のおじさん

「まぁこんなものか」。僕は悟りを開いた。再び心を無にして深い眠りに落ちた。無事札幌に到着。到着ロビーからバスの出発場所までは目をつぶっても行ける。僕は慣れた足取りで空港を後にした。

 疲れからか乗り過ごした。生まれて一度もバスを乗り過ごしたことがない僕からしたらありえないことであった。

「ヤバいヤバい」

ただ焦ることしかできなかった。

 いろいろあったが帰宅することができた。遠征中はラーメン、からあげ、焼肉、酒、コンビニのスナック菓子など体に悪い食生活ばかり送っていたが、家に帰るとお母さんが作ってくれた温かいご飯が待っていた。

「ありがとうお母さん」

思わず涙が流れた。

                                                                               FIN

 

*緒方智絵里

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最後にかわいい画像はっとけばまとまるという風潮